"本"の記事一覧

レベッカとは誰か?

女は決して自分の自然な姿を見せない。なぜならば女は、自然から生みつけられたままでも、きっと人から好かれるものだ、というふうに考えることのできる男ほどのうぬぼれがないからである。 ゲーテの言葉である。 うぬぼれがない、というより、今の言い方をすれば、自己肯定感の低さということになろうか。 しかし、この男女の違いを…
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事実と虚構の間 世界推理短編傑作集5

事実は小説より奇なり、というがさらに穿っていうと、事実は小説より冷酷だ、というべきだろう。 事実は悲劇に対して哀悼も捧げない。 ワールドニュースの切り取られた映像からでも十分それが分かる。 フィクションの世界は、最初から嘘と分かっているので罪がない。 推理小説の世界にたとえバイオレンスがさく裂していようと、こ…
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パサージュ論を読みながら19世紀末のパリを散歩する

本シリーズは、草稿のままに終わっており、引用の合間に著者自身の随想がちりばめられた、断想のモザイクのようなノートである。 引用は膨大で、探索していると、当時の交通などについて驚くような記述も散見され、時代相があらわになる。 パサージュの一言で、19世紀末の都市における、街路の目覚ましい発展と、それを促し、変容する…
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