"本"の記事一覧

ミステリに魅せられて 世界推理短編傑作集6

「世界推理短編傑作集6」は、江戸川乱歩編の5巻に戸川安宣が加えた補遺としての最終巻である。 巻末の解説に、新訳が次々に登場するかげに、名訳が姿を消すのを惜しむ気持ちが述べられている。 訳者に対するリスペクトを表明した拾遺と言えよう。 時代の流れのなかで、新訳によって旧作が生まれ変わる。 作者はもちろんのことだ…
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レベッカとは誰か?

女は決して自分の自然な姿を見せない。なぜならば女は、自然から生みつけられたままでも、きっと人から好かれるものだ、というふうに考えることのできる男ほどのうぬぼれがないからである。 ゲーテの言葉である。 うぬぼれがない、というより、今の言い方をすれば、自己肯定感の低さということになろうか。 しかし、この男女の違いを…
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事実と虚構の間 世界推理短編傑作集5

事実は小説より奇なり、というがさらに穿っていうと、事実は小説より冷酷だ、というべきだろう。 事実は悲劇に対して哀悼も捧げない。 ワールドニュースの切り取られた映像からでも十分それが分かる。 フィクションの世界は、最初から嘘と分かっているので罪がない。 推理小説の世界にたとえバイオレンスがさく裂していようと、こ…
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