エゴドキュメント 10月6日

3日前、実家に帰る。
母の様子が心配だったのと
ようやく涼しくなってきたので、私自身が家でもリハビリできると思ったからだ。

帰ってみると、母の白髪頭は山姥状態。
相変わらずの低空飛行とはいえ、酷暑の夏を大過なく乗り切ったようで、体調の方は何とか維持できているようだ。
ほっと一安心して、美容師さんに連絡をとり、日曜日の今日、カットしてもらう手筈をとった。
コロナ以降、店を閉じて、その後介護施設で送迎車両の運転など、介護の仕事に従事している人だ。
一方、長年のお得意さんに頼まれると、仕事の合間を縫って、自宅まで出向き、洗髪、カットをしているのだ。

年取ればとるほど、髪はきれいにしておきたい。
キッチンのシンクで洗髪の後、居間に移動して、ブルーシートを敷いた上で髪切り作業に入る。
軽快なハサミの動きとともに、ほとんど真っ白な髪がまるで羽毛のようにフワフワとブルーシート上に落下してゆく。
施設でのカットや千円カットと違い、ていねいに何度も櫛で髪を取り分けてハサミを入れるので、ラインのもちが良い。
出来上がりに満足した母も思わず笑みをもらす。
「○○さん、ずいぶん若返ったよ」と、道具を片付けながら美容師さんが言う。

97歳の母も、美容師さんには元気に見えるらしく「すごいよ」と驚かれる。
日頃お年寄りに接している人だから、お世辞ではなく、本心であることがわかるので、こちらもうれしい。

母は、子供のころからの頭痛もちだが、持病もなく、薬ものんでいない。
若い頃、震災、戦災を経験し、九死に一生を得た強運の持ち主だ。
なるようになるわ!
生まれついての楽天主義で、残された時間を上手に過ごして欲しいと思う。

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