コロナ禍の今読む「人殺し医療」

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タイトルの険吞さから読むのをためらっていたが、すでに言われていることも多く、偏向した陰謀説などではない。
2013年発刊の本書を、コロナ禍の今読んでみると、似通った事例も多く、今日の医療ケアの矛盾点に気づかされる。

今回の新型コロナでもWHOの事務局長と中国の癒着が指摘され、その対応の不手際に批判が集まった。
新型インフルエンザH1N1の時も、WHOのアドヴァイザーたちがワクチン製造元である製薬会社からキックバックを受けており、WHOは大流行するという不安を煽り、各国政府にワクチンの備蓄を促す結果となった。

医薬品は、製薬会社のみならず国家にとっても重要な戦略物資となっていることは、この新型コロナでも知られる通りである。
アメリカでは6人に一人が健康保険の無保険者である。
彼らが新型コロナに感染し重篤な症状に陥った時、治験段階の医薬品で、まだ安全性が確立していない治療薬に手を出すだろう。
製薬会社にとって、彼らはまたとない「実験動物」である。
ボランティアに頼るしかない日本のメーカーに比べると、アメリカの製薬会社の競争力は圧倒的に強いのである。
オバマケアが半分以上の州で骨抜きにされたのは、このような現実があるからだ。

その恩恵ばかりがプロパガンダされるが、西洋医学の治療法は苛酷である。
戦後もなかなか潤沢な医療ケアに与ることができなかった国民は、西洋医学を最も進んだ良きものとして受け入れてきたのではないだろうか。
東洋医学や長い間の経験から蓄積された家庭医学をないがしろにし、国民皆保険制から締め出した。

その経緯は、明治維新で洋学をとりいれる過程と、戦後軍医が開業医となって、日本医師会を組織し、巨大な圧力団体になった事実から説き起こされている。
本書で国際医療マフィアと断定されるのは巨大な多国籍企業、製薬メーカーである。
「死の商人」として健康ではなく、利潤を求めて、病気(医原病)を売り歩く。
人の命をないがしろにする思想が、医療ビジネスの根底に潜んでいはしないか。
遡れば、ナチスの優勢思想に行き着く。

山中伸弥教授が、個人は誠実で責任感が強くても、集団となると無責任になる危険性をはらんでいる、と指摘していたのを思い出した。
組織に人格はない。
株式会社に人の顔を与え、仁術を制度設計に取り入れる方策はないのか。
著者は「逆インセンティブ」を提唱する。
薬漬け、検査漬けで儲けるしかない現在の医療を、真に患者を思い、健康を促進することで点数が稼げる医療に変えてゆくために。


※ 人殺し医療 ―マフィアが支配する現代メディカル・システム
     ベンジャミン・フルフォード 著  KKベストセラーズ(’13.4)



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12月11日の昼食 テラスで
白身魚のみぞれ煮 なめことろろ 白菜の辛子和え

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12月11日 エレクトリカル・ラウンジ
ホーム若手の企画で、夕食後にカクテルの会
湘南ゴールドサイダーに白ワインをブレンドしてもらう

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プラネタリウムのプロジェクション・マッピング


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12月11日に新しくなったアレンジ 
けいとう、ブルーアイス、糸杉、カーネーション2月11日に新、モカラ、松ぼっくり、姫りんご


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ドラセナ、トルコ桔梗(ワインレッド)、西洋ヒイラギ、エリンジウム、ハラン

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