散歩とランチ
何かというと「歩けなくなった」とため息まじりにつぶやく母を急き立てるように散歩に出かけます。
祝日のこの日、休憩を兼ねて自由学園のしののめ茶寮で昼食をとる予定でいました。
ひばりが丘駅から閑静な住宅地を貫く通りを歩くこと7~8分。
自由学園の正門に突き当たり、さらに左手に行くとやがて「しののめ茶寮」です。
この辺りはその昔、アカマツ林があったのでしょうか、その名残が宅地の中にも見られます。
「しののめ茶寮」の前には矩形の池があり、かつて男子部の学生寮として使われていました。
外に出ているテーブルに透明なビニールシートがかかり、ガラス窓にはカーテンが引かれていました。
案の定、茶寮はお休みでした。
帰りに守衛さんに訊ねると木曜定休だとか…?
母は昔、自由学園の生徒さんのお給仕で食事をしたことがあるそうです。
半ズボンを穿いた男子部の生徒さんが近隣の道路の清掃している姿は、私もよく覚えています。
茶寮の建物の設計はフランク・ロイド・ライトの直弟子・遠藤新の息子である遠藤楽。
つい先だって観た「書く女」の舞台美術も自由学園の卒業生である大田創でした。
いつもの散歩の距離を超過していたので、母は大分疲れたようでした。
駅の近くにあるステーキ屋さんを思い出して、かわりにランチをとることにしました。
ステーキ丼のお肉がやわらかく、ワサビがきいて、とても美味しかったので、冒頭に掲載しました。
写真を撮っていたからでしょうか、店の方がたいそう気を遣っているもようでした。
ネットを介してかんたんに口コミ情報が流れる時代ですから…
このお店は知人から教えられたのですが、ビルの2階部分にありながら、エレベターがなく、それも奥まったところにあるので、見落としそうになります。
最近は美味しいランチを探しては母を連れ出し、せいぜい歩く機会を増やすようにしています。
お寿司ならどこ、ラーメンなら、イタリアンなら、お蕎麦なら…、と大分ショップカードもたまりました。
東京の物価は高く、サラリーマンのお昼代もばかになりませんが、ウォーキングついでにとるランチ代は、高齢者にとって医療費と比べればはるかに経済的な支出なのではないでしょうか。
※ ステーキのおいしい「かるね(花瑠音)」はひばりが丘プラザ2Fにあります。
階段を上ってすぐのビストロ「ココット」は何度か利用したことがあるのですが、知人の息子さんがアルバイトしていたということで、このお店のことを知りました。
落着ける空間なので、お近くの方にはおすすめします。
味が少し濃いめなのでワインが欲しくなりますが。
この記事へのコメント
ウリ坊も見習いたいです。後3年で定年になるので、その後ならゆっくり両親につきあえるのですが、それまで元気で居てくれるか否か・・・・。
わがままな母を「誘導」するのはたいへんです(^^;)
89歳になりましたが、同期の友人には「まだまだ」と言われました。
彼女の姑は百歳で、実母は92歳で他界されたそうです。
人生百年の時代に突入しつつあるのでしょうか…
複雑な気持ちです。