角川武蔵野ミュージアム 本の森と光の世界

車で近くを通るたびに、巨大な石の建造物が気になっていた。 今回、友人の誘いに思い切って乗ってみることにした。 「思い切って」というのは、まだ体力に自信がなく、ホームに帰るだけで精一杯と思っていたからだ。 そんなわけで前回ダリ展を見逃していた角川武蔵野ミュージアムを訪ねた。 案ずるより産むが易し、というのはほとんど…
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社史から学ぶ近現代史

S子さんはなぜ軍需工場の密集する熱田の愛知時計電機に就職することになったのだろうか。 名古屋市を中心とする愛知県は、戦前から現在に至るまで軍需・防衛産業の一大生産拠点である。戦前、戦中においては、愛知時計電機、三菱重工業、中島飛行機をはじめ、川崎造船所、川西機械、東京瓦斯電気工業なども航空機製造に取り組み、その工場が居を構えていた…
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私たちの戦争

熱田空襲は名古屋空襲のなかでも最も大きな空襲だった。 「国家総動員法」ができたのが制定されたのが昭和13年、それを根拠に「学徒勤労令」と「女子挺身隊勤労令」が昭和19年に公布されている。 これにより男女の別なく、幼年者までが、銃後の労働力不足を補うため、兵器生産をはじめとした工場労働にかり出された。 初期にはわ…
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熱田空襲 S子さんの戦争

S子さんが食糧学校を卒業したのは、終戦の前年である1944年。 サイパンから直接本土が空襲されるようになってからも、日本は白旗を掲げる気配がない。 S子さんは、名古屋の愛知時計電機に栄養士として働くことになった。 愛知時計電機から愛知航空機として航空機部門が分離した直後であった。 従業員と動員学徒約2万2000名の食事を作る…
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記憶の伝承 戦争体験者である母からの聞き書き

97歳の母に付き添って、かかりつけ医に受診させた妹の話によると 定期健診の結果からは特別な問題点は見つからない。 とにかくよく食べることだという。 その際栄養バランスはあまり気にせず、食べたいものを好きなように食べること、と。 世に様々な食事療法が喧伝される。 正反対の理論が並立し、素人は判断に迷うところだ。 人生も終盤…
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記憶の伝承

戦争を始めるのは簡単だが、終わらせるのは難しい。 戦争を体験した政治家の重く、反論の余地のない言葉である。 さらに、戦争を始めるのはいつも戦争を知らない人間である、とも言う。 体験記などを読めばいちように最後は、もう二度と戦争は嫌ですね、で締めくくられている。 今回実家に帰ったのは、高齢の母から、戦争を含めた昔話…
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ノーベル平和賞

連日ガザの惨状がテレビ画面に写し出される。 どうしたら戦争が終わるのか。 そもそもマスメディアの報道だけが頼りの視聴者には、深く正確に事態を分析、把握することに困難を感じることが少なくない。 なぜネタニヤフはガザへの破壊行動をやめないのか。 ヒズボラやハマスは戦争終結のビジョンをどのように描いているのか。 歴史から学ぶ…
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エゴドキュメント 10月6日

3日前、実家に帰る。 母の様子が心配だったのと ようやく涼しくなってきたので、私自身が家でもリハビリできると思ったからだ。 帰ってみると、母の白髪頭は山姥状態。 相変わらずの低空飛行とはいえ、酷暑の夏を大過なく乗り切ったようで、体調の方は何とか維持できているようだ。 ほっと一安心して、美容師さんに連絡をとり、日曜日の今日、…
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パリタクシー  ホームの上映会で

人情ものには苦手意識がつきまとう。 観客の共感を無理強いするような「臭さ」に辟易することが時にあるからだ。 若干不安は残しても、本作の舞台はパリ。 最低でも、美しい街並みが保険となることだろう。 おまけにパリ市内を縦横に走るタクシーの道中が、都市のロードムービーになっている。 ロードムービーは大好きだ。 リュ…
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プライドと偏見

ホームの上映会の時間に都合がつかなかったので、他日に再び上映してもらった。 「高慢と偏見」は何度か映画化されているが、今回観たのは2005年の作品。 キーラ・ナイトレイ主演のもので、彼女はアカデミー主演女優賞にノミネートされた。 エリザベスは美しく、利発で自己主張の確かさと、意志の強いところ、もちろん「プラ…
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